終わった…。
2009年から旅が始まって以来、
あと少しで1000公演目も迎えようと
していたのに…これは…穴があくぞ…。
11月25日 AM5時45分。
まだ人間になりきれていない面々が
雑巾みたいな顔で千歳空港に向かう。
BOSSがおもむろに ピーターの
『夜と朝の間に』をかける。
あまりにも早い出発だった為、果たして今は
夜なのか朝なのかを問っていたらしい。
ツッコミを入れるには メンバーはまだ
そこまで冴えていなかった。
『運航しだして良かったよな~っ昨日
ヤバかったもんな~』『ですよね~っ』
前代未聞の航空管制塔のトラブルで
昨夜は多くの欠航があった千歳空港。
なんとか我々は 目的の仙台空港へ行けると
確信。
何の気なく 千歳空港の欠航状況をチェックする。
ANA 千歳7時50分発、仙台行き。
『欠航』。。 。 。
あまりに驚いた為、車内は異常な静けさに
包まれた。
各々、山形へ行くあらゆる手段を検索し出す。
時間だけが過ぎてゆく。
開演時間は当日、14時。
黙ったまま、千歳空港へたどり着いた。
BOSSは空港内カウンターをあっちこっちと
駆け回る。
額には汗も光っている。
この世に神はいない。守ってくれるのは
人しかいないのだ。
並ぶ人、走る人、レンタカーの手配、
うんちもしたい、タバコも吸いたい、
時間がない、時間がない…
離陸5分前、ダウンを来た5人は
ダッシュで機内へ乗り込む。
目的地は 岩手花巻空港。7時40分発。
乗れた…。乗れたぞ…。
BOSSの経験と知識と金色のカードに
何度も手を合わせる。
これで 海は渡れるっ!
花巻空港からはレンタカーで3時間、
12時33分、山形県高畠町に到着。
ハァ… 歌旅始まって以来、こんなにドキドキ
したのは初めてだ。
おかげさまでうんちも固まってしまった。
しかし、奇跡の『ギリ』で高畠町の皆様の
笑顔を見ることが出来た。
身体に悪い。
なんとも グッタリの1日の終わり、
もうひとつ奇跡が待っていた。
宿の隣の赤ちょうちんで 晩酌をと思い
暖簾をくぐる。
こじんまりとした店内。
ねじりハチマキをしたマスターと
山形美人の女将さん。
北海道から来たのだと言うと マスターは
嬉しそうに
『ほ~っ!俺も小樽よっ』と 、バリバリの
山形弁で話してきた。71歳。
よっぽど嬉しかったのか、
次から次へと、山形の料理を出してくれる。
でっかいナメコに、食用菊、酢ダコに
カツオのカルパッチョ…
小樽出身のAREEのそばで、
『よしっ!俺にも注いでけろっ』と
地酒『初孫』の熱燗を呑む。
まぁまぁしゃべることしゃべること。
それが 嫌な気がしない。
気持ちのいい、なんともこちらのほっぺも
ゆるむひととき。
こりゃ奇跡だな。
山形に来た時は、また必ず来るねと約束して、
女将さんが持たせてくれた蒸しパンを片手に
宿へ戻った。
外も心も真っ暗だった朝6時。
眠りにつく今、こんなにもあったかい気持ち。
あれは、終わりじゃなかったんだ。
始まりだったんだ。
2009年から旅が始まって以来、
あと少しで1000公演目も迎えようと
していたのに…これは…穴があくぞ…。
11月25日 AM5時45分。
まだ人間になりきれていない面々が
雑巾みたいな顔で千歳空港に向かう。
BOSSがおもむろに ピーターの
『夜と朝の間に』をかける。
あまりにも早い出発だった為、果たして今は
夜なのか朝なのかを問っていたらしい。
ツッコミを入れるには メンバーはまだ
そこまで冴えていなかった。
『運航しだして良かったよな~っ昨日
ヤバかったもんな~』『ですよね~っ』
前代未聞の航空管制塔のトラブルで
昨夜は多くの欠航があった千歳空港。
なんとか我々は 目的の仙台空港へ行けると
確信。
何の気なく 千歳空港の欠航状況をチェックする。
ANA 千歳7時50分発、仙台行き。
『欠航』。。 。 。
あまりに驚いた為、車内は異常な静けさに
包まれた。
各々、山形へ行くあらゆる手段を検索し出す。
時間だけが過ぎてゆく。
開演時間は当日、14時。
黙ったまま、千歳空港へたどり着いた。
BOSSは空港内カウンターをあっちこっちと
駆け回る。
額には汗も光っている。
この世に神はいない。守ってくれるのは
人しかいないのだ。
並ぶ人、走る人、レンタカーの手配、
うんちもしたい、タバコも吸いたい、
時間がない、時間がない…
離陸5分前、ダウンを来た5人は
ダッシュで機内へ乗り込む。
目的地は 岩手花巻空港。7時40分発。
乗れた…。乗れたぞ…。
BOSSの経験と知識と金色のカードに
何度も手を合わせる。
これで 海は渡れるっ!
花巻空港からはレンタカーで3時間、
12時33分、山形県高畠町に到着。
ハァ… 歌旅始まって以来、こんなにドキドキ
したのは初めてだ。
おかげさまでうんちも固まってしまった。
しかし、奇跡の『ギリ』で高畠町の皆様の
笑顔を見ることが出来た。
身体に悪い。
なんとも グッタリの1日の終わり、
もうひとつ奇跡が待っていた。
宿の隣の赤ちょうちんで 晩酌をと思い
暖簾をくぐる。
こじんまりとした店内。
ねじりハチマキをしたマスターと
山形美人の女将さん。
北海道から来たのだと言うと マスターは
嬉しそうに
『ほ~っ!俺も小樽よっ』と 、バリバリの
山形弁で話してきた。71歳。
よっぽど嬉しかったのか、
次から次へと、山形の料理を出してくれる。
でっかいナメコに、食用菊、酢ダコに
カツオのカルパッチョ…
小樽出身のAREEのそばで、
『よしっ!俺にも注いでけろっ』と
地酒『初孫』の熱燗を呑む。
まぁまぁしゃべることしゃべること。
それが 嫌な気がしない。
気持ちのいい、なんともこちらのほっぺも
ゆるむひととき。
こりゃ奇跡だな。
山形に来た時は、また必ず来るねと約束して、
女将さんが持たせてくれた蒸しパンを片手に
宿へ戻った。
外も心も真っ暗だった朝6時。
眠りにつく今、こんなにもあったかい気持ち。
あれは、終わりじゃなかったんだ。
始まりだったんだ。