札幌市北区篠路にある浄土寺。
今年で4回目、毎年恒例行事となった
<浄土寺サマーフェスティバル>が開催されました。
我々歌旅座は2年ぶり、3回目のコンサート出演です。
 
境内の出店に並ぶお祭りの定番。
焼きそば、フランクフルト、お好み焼き。
北海道の一足早い夏を満喫!
といきたいところでしたが、あいにくの大雨・・・。
がしかし、大いに賑わっておりました。
 
 
今回は、久しぶりのお寺での公演です。
たまに、「歌旅座はお寺専門?」と言われることがあるほど、
お寺でのコンサートも回数を重ねて慣れたものではありますが、
今日は、開演に至るまでの仕込みについてお話を。
 
お寺は一般の文化施設や公共ホールのように、
専用の設備は、全くと言っていいほどありません。
よって、我々は持っている機材、道具、すべてを使い、
音響、照明はもちろんのこと、ステージまで組んでしまいます。
 
これを我らは、「オール持ち込み」または「フル仕込み」と言います。
つまり、トラック・歌旅号の荷台が空っぽになるのです。
 
あれだけのものを一気に会場に持ち込むのですから、
搬出入作業がしやすい入口かどうかがとても重要なんです。
しかし、お寺にはそんな専用搬入口があるわけではありません。
 
今回の浄土寺さんも同様です。しかも、前述の通り、天気は雨。
そしてコンサート会場は2階なのです。
エレベーターがあることは救いでしたが、
社長、アリタ、オガの3人が乗っただけで
積載重量オーバーになる小ささ。
重い機材を載せるにも一気には行けませんので、
小分けにして、何度も何度も上下します。
実際、何往復したでしょうか・・・。
 
さぁ、こうして総動員で全ての機材を搬入した後は、
いよいよ仕込みに入ります。
 
会場に機材が入ってしまいえば、もうこっちのもの。
ここからはもうみんな慣れたもので、
各役割を黙々とこなしていきます。早い早い。
 
あと、会場設営でもう一つ重要なポイントが。
「暗転」が出来るかどうか。
煌びやかな照明と迫力ある映像がしっかりと
見せられるようにするためです。
窓にカーテンがあれば大丈夫ですが、
全く無いところもたくさんあるのです。
ここ浄土寺さんも前回までは無かったため、
暗幕を手配して窓を塞いでもらっていたんです。
 
しかし今回は、なんとカーテンが新設されていました。
これで大変な暗幕張りの心配は無くなった!
と安心したのも束の間…なぜか明るい。
…天井から日が差してくる。
そうだ、天窓があったんだ・・・。
チエが黒幕を持って屋上へ駆け上がり、
天窓を塞ぎ、これで完璧な暗転に!
 
そうすることによって、手をかけて仕込んだ照明や映像が
バシッと映える環境になるわけです。
音響チェックも終え、あとはお客様の入場を待つのみ。
 
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こうしてお寺の本堂は、その日限りのコンサートホールとなるのです。
開演し、たくさんのお客さんで埋まった客席を見ると、
搬入の苦労も忘れ去り、全て報われた気持ちになるのです。
 
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今回も、たくさんのご来場、ありがとうございました!


そして。

コンサートが終わり、誰もいなくなった会場。
今度は、あれだけ頑張って搬入・セッティングした
舞台と機材をすべてバラし、搬出し、
トラックへ積み込む作業が待っているのです・・・。
 
こうして、歌の旅は続いて行くのでありました。