(『はちきん』とは、高知地方で
行動的で気性のはっきりした女性のこと。)


薄々気付いていた。
日々布団に入る瞬間、なにかをし忘れて
いることに。
しかしまだここでは明かさないでおこう。


芸西村公演を盛り上げてくれたのは
とある女性。一人目のハチキンさん。
香南市公演に、馬路村の方と一緒に
見に来、『是非我が村にも』と
かなり早い段階から声をかけてくれた。

客席の1番後ろで 村のみんなが楽しんで
いる姿をじんわりと見守る瞳。
会場が沸き上がる景色は
『最初の一歩』がなければ見られない。
余所の町まで足を運び、自分の目で確かめ
公演を実現する。
こんなにハートフルなハチキンさんが
芸西にはいるのだ。
ちなみにこの日は結婚うん十年記念日
だったそうで。
残念ながら 今後、『あなた、これからも
よろしくね♪』と同時に嫌でも『歌旅座』
を思い出すことになりますが許してね。へへ。
素敵な出会いをありがとう。

そうそうっ。
公演後、文化協会の会長さん(女性)が、
『高知に泊まるんやったら……◯◯が◯◯で、
◯◯の◯◯が…』と とっても気持ち良く
色々教えてくれた。
おぉ~この方もハチキンさんだ。
芸西村に限らず、高知の女性は本当に
気持ちがいい。
泊まった宿の女将も、テキパキしてて
明るかった。
自分は女だけど、奥さんにするなら
高知の女性がぴったりなんじゃ
ないだろか。

今回は残念ながら 土佐人の酒豪ぷりを
拝むことは出来なかったが、
一座としても やはり 横綱ナリコ不在にして
戦いは挑めない。次回の楽しみに
取っておこう。

11月1日から始まった go!west!ツアー、
11公演最終日、トラックの扉を閉めながら
忘れていたことを思い出す。

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『カツオのタタキ食べてないぢゃん。』

倒れそうな身体を引きずって、
カツオ…カツオ…と呟きながら
会長に教えてもらった店に行く。
風俗店街の片隅の地下。
地酒『土佐鶴』の燗で よく働いた私の喉に
ご褒美を。

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じわっとお酒が沁みる時、
今回の旅で見た 美しい川や緑の山々が
胸いっぱいに広がった。