四国公演を終え、それぞれまた旅へ向かったメンバー。
札幌へ戻るJUNCO、チエと神戸空港で別れ、アリタとBOSSは沖縄へ。
11月とはいえやはり、沖縄は暖かい。
北海道、本州とは別の風が流れている。

今年1月以来の沖縄。
今回はBOSSの知人のご尽力もあって、宮古島と石垣島へ行く機会を
もらったのだった。
もちろん目的は歌旅座公演の提案である。
それと、もうひとつ。
別事業で携わっている〈方言かるた〉の提案も。

この〈方言かるた〉、沖縄県内ではすでに『うちなーぐちかるた』(発売元:沖縄テレビ
放送)と『よなぐに方言カルタ』の制作・製造に 以前関わらせていただいていた。

宮古島、石垣島この2つの地域は、それぞれ沖縄本島とは異なる文化を持ち言葉も違う。
例えば、皆さんもご存じの沖縄ことば・ウチナーグチの「めんそーれ」。
「ようこそ」という意味であるが、
宮古の方言では、「んみゃーち」、
石垣の八重山方言では「おーりとーり」
と全然違う、ということは前から知っていた。

この宮古ことば、八重山ことばは、世界無形資産を認定する国連の機関・ユネスコが「消滅の危機にある言語・方言」の一つとしてあげ、北海道のアイヌ語もしかり、
文化庁も保護・継承をしていかなければならない〈言葉〉としているところだ。

翌早朝、那覇空港から宮古島へ向かう。
宮古島が窓から見えてくると、客室乗務員の
「それでは宮古のことばでご挨拶を」とアナウンスが流れてくる。
「んみゃーち・・・・・・・・・・」・・・う~ん、全くわからん。
宮古島市長への訪問のあとは空港へトンボ返り。
今度は石垣島へ。プロペラ機に乗り込む。
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宮古島➡石垣島間は、約20分のフライト。
雲の上ではなく眼下にはずっと青い海が広がりあっという間。
到着前、また機内にアナウンスが流れる。
今度は八重山ことばで。
「おーりとーり・・・・・・・・・・」・・・う~ん、またしても全くわからん。
ただ何となく、アイヌ語に似ているような「イランカラプテ~」みたいな。
それだけで、なんだか北海道との親近感を感じてしまうのは短絡的であるが、
これだから〈ことば〉という文化は面白いと感じる。

まずは両島の方に〈昭和のうたコンサート〉も〈方言カルタ〉も興味を持って
頂けたと思う。
そうして石垣空港から那覇空港へ向う便にまた乗り込む。
島めぐり日帰りの旅 1日を終えた。
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翌日、沖縄本島の市町村をまわり、うるま市の東側、橋で海を渡っていける
伊計島に寄り道をしてみた。
先端の方に行くと、「琉球の風ロケ地」という看板を発見。
1993年のNHK大河ドラマ「琉球の風」。
17世紀の初頭、薩摩藩の侵攻を受けた琉球王国が、属国となりながらも独自の文化
を守り続けたという物語だ。
そして先の戦争を終え、沖縄返還から今年で45年。
今でもここ沖縄では特有の〈琉球の風〉がゆるく流れているような気がする。
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内地とはあきらかに違う「昭和感」がある沖縄。
だからこそ、この地の町まちに歌旅座の「昭和のうたコンサート」を〈北の風〉
とともにお届けできること。
早く実現できれば嬉しいですね。

さあ、明日から久しぶりの北海道でのツアーが始まる。
長く離れていた北へ帰ろう。
シーサーよ、また!。サラバ!
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