JUNCOです。
極寒の北海道から逃げて、南の暖かさで乗り切ろう
だなんて 考えが甘かった。
『九州ってマイナスになる土地だっけ?』…
宮崎も福岡も見事に寒かった。お客さんの盛り上がりが
最高の暖房だった。
泊まった宿の空調は 何度フロントに頼んでも ぬるぅ~い風しか
出てこず、一枚窓からは冷えに冷えた冷気が部屋中へ流れ込む。
ダウンを着たまま寝たのは初めてだ。もう泊まらないからなっ!
ちくしょ~っ。

とは言え、悪いことばかりではない。
馴染みの店を『ひとつの街に一軒』作ろうと、私達はいつも
夜のパトロールに出掛ける。
今は便利よね。ネットでヒョイと検索すると 近くの居酒屋が
ダダーっと出てくる。
いつものように調べてると トタンの屋根?の写真しか
載ってない焼き鳥屋がある。…怪しい…。
怪しいものには蓋をしない一座、行く。

オレンジに光る看板。ガラガラガラ~っと扉を開ける。
ダルマのストーブにヤカン。(南部鉄器かと思ったらススだった)
くたびれた作務衣を着たご主人。メニューは4品だけ。
ビールは自分達で注ぐ。 炭火で宮崎地鶏を焼いてくれる。
無駄がない。これはもはや 『家だな。』

宮崎の焼き鳥は 串に刺さったものではなく
細かく切った地鶏を炭火で焼く。この焼く というのも独特で
鳥の油を炭にかけて その煙で『いぶしながら』焼く。
焼きあがりが真っ黒なので『焦げ?』と思われがちだが違う。
新鮮で味の締まった鶏肉は なんとも言えず焼酎にバツグンに合う。
マスターが出してくれた 『鳥のタタキ』。これまた絶品。
宮崎の一軒、見つけちゃいました。

『やっぱり失敗しないとね。』
還暦だというマスターは かつて色んな仕事をしていたらしい。
巡り巡って今は焼き鳥屋の店主。その言葉に歴史が詰まっていた。
店内に飾られた手書きの文字。大分こすけてる。
みんなで読み上げてみたりして。

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巡り合いには 限りがある。
だから 大切にしようと思う。
宮崎に行きたい理由がまたひとつ出来た。
旅はイイなぁ~。