単純・軽率・粗野・粗暴ーーーー

 

 

大昔() 書店で立ち読みした『星座&血液型占い』。

私に該当する小冊子の冒頭にはこう書かれてあった。

 

“あんまりだ!!”

小声ではあるが思わず声に出してしまったのを覚えている。

ただ、妙にゴロがよく(声に出して読んでみて下され) 

まあ当たらずとも遠からず、と開き直る部分もあって、

それから星座や血液型を聞かれるたびにこの一文を添えて

自虐的に答えたものだ。

 

若い頃、私も、周りの似たような年頃の子も皆、いろいろな占いに

夢中、とまではいかなくとも少なからずはまっていたと思う。

月刊誌は必ず巻末の星占いから目を通し、どこそこのナニは 

当たる、などと情報交換は日常的だった。

 

 

19歳の時、札幌駅前にあった『そごうデパート』の九階に

二週間だけの特設で占いのコーナーができていた。 

友人たちの間で“とにかく当たる”と評判で、個々の話を聞くと

なるほど!!と思うことが多々あり、私も友人と二人 占って

もらいに出かけた。

 

まずは友人がみてもらったところ、たしかに当たっている!!

当時の彼女の環境や恋愛事情、本人の選んだ人とはうまく

いかないから他人の力を借りなさい・・・・・と。

その占い師には伝えなかったが、その時のお相手のことで

悩んでいた彼女は、結局親の知人のすすめで今も幸せな

生活を送っている。

 

私は、と言うと・・・

 

「あなたはねぇ 人が寝ている時に働いて、人を助けることを

していきなさい 人の話を聞いて・・

そうねぇ 弁護士・・・いや、尼? 

そう!あなた 尼になりなさい 」 

 

尼?

19の、これからたっぷり俗世間に飛び出して浸っていこうと

している娘に尼だと?

夢も希望も欲も抱えて20代へと羽ばたこうとしている娘に

尼だと??


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終始恋愛の“れ”の字も出ないまま“尼”の一言で終わり、

しばらくはそのショックをひきずっていた。

 

結局尼にはならず、今もこのうさぎヅラにはうねうねクルクルの

髪がまだまだたっぷりついております、ウフフ。

 

その後、勤めてからは男女問わず、何故か多くの恋愛相談を

受けることが多く、さながら「駆け込み寺」のようになっていたから

これまたその占いも当たらずとも遠からず、だったのかも?

 

 

このように、占いが気になるというのは若い頃の特権かもしれ

ない。

伝えたい想い伝わらない想い、不安な気持ち苦しい気持ちを

抱えて、何かに背中を押して欲しい、道しるべとなって欲しい、と

時の坂道を登りながら頼りたくなるものなのかもしれない。

 

 

淳子夜想第五章『ハルニカエル』は恋愛成就のために占いの

館にのめりこんでしまう馬太子(バタコ)の話だが、その中での

マリーの台詞にこんな想いを託した。

 

「でもね、占いなんて毎日の生活の中のちょっとしたアクセント

みたいなものじゃない?

占いで悪いことを言われたら“そういうこともあるかもしれない”

ってちょっと気をつけようって思えばいいし、良いことを言われたら

ラッキー!って思うくらいがちょうどいいのよ」

 

いつのまにか雑誌の星占いにも殆ど目を通さなくなってしまったな。

きっとマリーも私も、時の坂道をずいぶん登ってきたんだろうな。

 

 

今日3月28日はダルの誕生日だ。おめでとう!!

 

なになに?

328日生まれの男性は 『若い頃の運気が高く、20代30代は

調子が良いけど、40代に差しかかると運気が低迷してくるが

それまでに人脈や能力を高めておけば年配になってから生かす

ことができる』のだって!

 

ダル君よ、

その痛風の足で君の坂道を駆け上がるのは辛いだろうが、忍耐と

努力を怠らずに一歩一歩確実にこの数年登り続けて、豊かな老後

を迎えてくれたまへ。

 

と、姐さんからのエールを送って今回のうさぎの話はおしまい!


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(こちらは伝説のインチキ占い師 ボンジュールタケダ)