皆さん、【トムヤムクン】っていうタイのスープはご存知ですよね!?
タイ料理の代名詞。
誰が決めたか、ウソかマコトか世界三大スープの一つと言われるこの一品。
今月のバンコク通信は久しぶりのアローイアローイ・タイランド~トムヤムクン編
をお届けします。

あっ。その前にご挨拶が遅れました。
9月の初め、スコール激しいバンコクにBOSSとやって来たアリーです。
サワディーカップ!

ところで、知らない方のためにウンチクを少々。
トムヤムクンとはタイ語で、トム(茹でる)ヤム(和える)クン(エビ)という意味。
エビがメインの甘辛酸っぱいスープ。
スープといえどもその味や食べ応えはメインディシュになりうる存在感を持つ。
トムヤムクンには2種類あるのをご存知だろうか。

日本の皆さんが持つ定番イメージは、濃厚白濁なスープにチリオイルが
入ったタイプ【ナームコーン】。
こんな感じですね↓
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言うなれば「こってり」でしょうか。

そして、ミルクやチリオイルの入っていない【ナームサイ】こんな感じ↓
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澄んだスープに爽やかな酸味が特徴の「あっさり」タイプ。
東北イサーン料理では豚骨などが入った
【トムセップ】(北海道弁でいうと、美味いべや~スープ)と呼び、
比較的なんでも味の濃いタイ料理にはスープとしてはバランス最高。
札幌・円山夜想で不定期に開催されるタイ料理イベント「メナムの晩餐会」。
不肖ながら料理長をさせて頂く私、アリー。
次回のメニューに決めていた一品なのである。

これまで一体どれだけのトムヤムクンを食べて来たであろうアリーとBOSS。
辛いもの好きが集まる歌旅座メンバーや北海道の皆さんに
本格的な味を届けようというのがメナム。
かつて食べてきたあの店、この店の味に負けないものを作ろう。
かくして、当地バンコクでその味の秘密を探るべく試作を開始した。

どちらかというと2人ともナームサイ派なのだが、
前々回のメナムで「あっさり」のトムヤムガイ(鶏肉)を提供済み。
敢えて挑むのは定番「ナームコン」。
具はシーフード(タレー)の【トムヤムタレー】だ。
さっそく行き付けのホールセールスーパーで食材仕入れ。
エビは生きたままの新鮮なモノが売っている。
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この片手が長いヤツ。タイではポピュラーなオニテナガエビ。
かなり美味く使いたいところだが、日本にはないため断念。
メインはブラックタイガーとイカに。
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*エビを選定していた謎の男
ハーブと野菜はタイではどこのスーパーでも売っているトムヤム野菜セットを購入。
我らヤサのキッチンに揃えられた材料はこちら。
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タクライ(レモングラス)
カー(しょうがの一種)
バイマクルー(こぶみかんの葉)
マナオ(タイライム)
パクチー
生赤唐辛子(かなり辛いヤツ)
ナームプリックパオ(チリオイル)
エバミルク
トムヤムスープの素(エビ出汁)
ナンプラー
イカ
エビ
しめじ

知人のタイ人シェフに事前に作り方をヒアリング。
エビやイカは背ワタや内臓を取り下ごしらえ。
ココナッツミルクではなく、タイによくあるエバミルクを使用。
この辺がポイントか。
出来上がりはこんな感じに。
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まずは見た目より味を重視した。
その味とは、、

うーーん。。
試作にしては悪くないのだが、
かつて食したバンコクのあの店、この店の味を超えていない。
やはりなにかが足りないのだ⤵️
実際にエビの頭で出汁をとった方がいいか?
「カピ」というシュリンプペーストを足した方がいいのか?
はたまたナンプラーが足りないのか?
バンコク郊外のホテルのキッチンに佇む日本人の男2人。
こうして夜は更けていくのであった。

というわけで、料理長の私の都合上、
納得のご提供ができるまで「メナムの晩餐会」はお預けとさせて頂きますが、
トムヤムの秘密を必ずや暴くことをお約束します。ゴメンチャイ(*^-^)

歌旅座のみんなももう少し待っててね。
それでは、この先の続編に乞うご期待!