旅の途中、NARIKOと二人で呑んだ。町田で。

ぽっかり空いた時間の過ごし方を私達はあまり知らない。
いつも毛糸と編針を持ち歩いてもいないし、
突然山に登るほど足腰も強くない。
結局、昼から呑むことに。(また酒かっ)スタート午後4時。
まずは『仲見世商店街』という古めかしい小路を歩く。
今回の関東公演連日30度ほどの気温。喉も乾く。
迷いもなく、立ち飲み屋でホッピーを流し込む。
マグロのやまかけととろろ芋の青のりフライをつまみに
やいのやいのと時は過ぎる。

昔からNARIKOと一緒の時は、『ホロ酔いで買い物すると
楽しいだろう』というテーマを持っている。若干ニタニタ
しながら商品を眺めるとそれだけで満足したりするもんだ。
散々店員さんに こっちのケースを開けて欲しいだのなんだの
言い、しばらぁ~く吟味して そのうち、先程のホッピーが
尿意を運んできて、『まずはトイレにいかなきゃ』と店を出る。
どこかのトイレを借りるくらいなら、飲み屋でもう一杯呑んだ
ほうがいいだろうと、二軒目に。あぁ 忙しい忙しい。
早い時間はいたるところで『ハッピーアワー』的なサービス
を取り入れている。入った店はなんとハイボール一杯90円。
ひどい。自動販売機のジュースより安い。
けど薄い。(NARIKO談)ここで3,4杯呑みゴキゲン度60%。
二人のゴキゲンさんはそのままの勢いで、もんじゃ焼き屋へ。
そこで目にしたのがコレ。

_20180919_145556

(『呑むならオヤジとともに』って言葉の意味だけよく分からないけど。)
むぅ…。くじとかそういう類は、オイラはめっぽう縁がない。
どうだろう…と迷っている横で、既にやる気満々の女が一人。

『チンチロリン』という、なんとも言えない言葉の響きがまた
好奇心を煽る。
そんでもってコレ。

_20180919_145529


店内の壁にヒビが入りそうなNARIKOの『キャー♪』という雄叫び
が響き渡る。
いいなぁ~…と羨ましく思ったオイラがサイを振る。
!!・・・・ぞろ目だ!! 『マァヂで~~~っ!!』ゴキゲン度90%。
一杯目を飲み干し、もう一回ずつサイを振った私達は、また二人とも
ぞろ目を出すという、店員さんもため息の事態が待っていた。
二人で4回のヒット。気持ち悪い…。
とは言え ただ酒は、より美味く感じるのが不思議だ。しかも
幸運の味ってやつだからね。運、使い果たしました。

もはや、ステージで見る凛々しい私達はどこへやら。
次はどこじゃ~ 次はどこじゃ~ともつれながら歩く。
入ったのはラーメン屋。(典型的な酔っ払い)
一杯のかけそばならぬ一杯のラーメンを二人ですすり、
ジョッキのビールでまた追い込みをかける。
大したもんだよ。マッタク。

きらびやかな町田のネオンにバイナラを言う。
駅では 見たことないような鍋のような楽器を叩く
路上のミュージシャンが、『夢の中』みたいな音を
響かせていた。
ボャ~ン♪ボャ~~ン♪ボャ~ァァ~~ン♪
これは、私達にとっての蛍の光みたいなもんだったんだな。
もう、いい加減帰りんしゃいよ~と。
JRに乗り、宿へ向かう。
辿り着いたのは、12時過ぎ。オーマイ。8時間も呑んでたんか。

年に一度あるかないかの二人呑み。
泣いたり笑ったり、これまた大事な時間。
歌おばちゃんと弦おばちゃんはこうやって英気を養っております。