仕込みの最中、鼻歌交じりにギターを爪弾くBossとすれ違う。
「誰の歌ですか」「トワ・エ・モアだ」

後日、曲名を教えてくれました。
「誰もいない海」

歌詞を読む。

~今はもう秋 誰もいない海
つらくても 淋しくても ひとりでも
死にはしないと~

この言葉にどんな音が重なるのだろう…。
聴いてみると、想像に反して明るい曲調でした。

当時20代のふたりが歌う、青春の歌。
弱さに寄り添い、しかし挫けずに生きて行くことを静かにつよく語りかける詩。
1970年、学生運動の盛んだった時代の作品なのですね。



話は逸れますが、少し前に、Bossがネコ語を使い始めたと話題に上った、“カタルーニャ”。

この地方に生まれたパブロ・カザルスという有名なチェリストがいます。

カタルーニャの民謡「鳥の歌」を生涯大切に弾き続けたことはよく知られていますが、
1971年、カザルス94歳のときに国連本部においてこの曲を演奏した際のスピーチも
伝説となっています。

「私の生まれ故郷カタルーニャの鳥は、ピース、ピース(Peace、Peace)と鳴くのです」

二度の世界大戦、スペイン内戦の時代を生きたカザルスの、平和への祈りが込められた曲。

数々の名曲の裏には、歴史があるのだな。

歌旅座の曲の中にも、ずっと先に、そのように残って行くであろう曲がいくつもあります。
歌旅数え唄、標、セイム・オールド・ストーリー、海に出よう。

今、歌旅座は歴史を紡ぎ始めたところ。
大事な曲達の裏に、積んで紡いで行かなければ。

今日から四国です!