10月26日(金)スケジュールには載っていないこの日、とある企業の創立80周年記念イベントに出演させていただきました。

歌旅座の公演は公民館や蔵、お寺などでも開催しておりますが、最近の公演、特に道外の場合は公共施設のホールが多くなってきています。
そこで今回はホールを管理する専門の技術者たちの話をしてみます。

大きなホールには事務方とは別に音響や照明を管理する専門の舞台技術スタッフ、通称『小屋付き』と呼ばれる方達がいる。
 ホールでの公演はこの小屋付きの方と事前にどんな仕込みをするのか、お借りするホールの常設機材、持ち込む機材などを打ち合わせし、どんな舞台を作るのか図面を起こしてやり取りをする。

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例えばこれはこの日の会場『品川区立総合区民会館』きゅりあんホールの照明図面。
 舞台の間口8間半(約15m)、奥行10間(約18m)あり、なにがどこに吊ってあるのかがわかるようになっている。
歌旅座公演の中ではかなり大きなホールで設備充実している立派な会場。

電話でのやり取りはあるものの、お会いするのはこの日が初めて。
会場に入る時には、なるべく明るく大きな声でご挨拶をする。
「おはようございます!よろしくお願いします!」

ここで小屋付きの方々の印象が2パターンに分かれる。
同じように明るく挨拶を返してくれる場合、とても協力的で作業もスムーズ。
コミュニケーションも取れる。
また次もお会いしたい。
この会場で再演をと思う。

もう1つのパターン…
無視されます。
非協力的で自分たちのテリトリーの舞台袖から一歩も動く事がない。
何か聞いても最低限の言葉て答える。
やる気のない態度で遠くから監視するのみ。
最近ではスマホでゲームかライン。

そうなると会話もしたくないのでやりずらさ、使いづらさしか印象に残りません。
大人が初対面の挨拶ぐらい返せないのかよ!
と正直思います。

公共の施設を委託で管理しているサービス業のはずなのですが、長年毎日そこにしかいないとその事すら忘れ、最悪な人はまるで自分達の場所や物を貸してやっているんだと言わんばかりにお金を払っている利用者に横暴な態度になっている人達もいます。

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しかし我々はそこに左右されている場合ではありません。
来てくれたお客様に感動、喜んでもらう事が何より1番の優先事項なので、
その場その時の最高なステージを目指して歌旅座全員で準備から本番まで取り組んでいる。

だからこそ会場を知り尽くしている小屋付きの方々と一緒に作っていけたらよりいいステージになるのではと思うのです。
小屋付きの方達も若い頃、この世界に進んだ時は、エンターテインメントの業界で舞台技術者として、誰もがお客様を感動させたい、いい物を創りたいと夢をみていたと思いますが、小屋から出ることも無く日々を過ごすとマンネリ化して井の中の蛙になります。

ちなみに今回の品川区民会館での第一声の挨拶はありません。
全員が無視でした。
どこの指定管理会社なのでしょうか。
品川区も区民からの不満の声、聞こえてないのでしょうか。
大のオトナが挨拶もできないことに違和感を感じてなりません。

これから良い出会い、悪い出会いも含めて裏方のお話をシリーズ化していきます。
題して(小屋付きのブルース)
全国の小屋付きのみなさん!ヨロシクです。

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品川きゅりあんホールにて