ごきげんいかがですか。
司会太郎です。


寒いです。
このブログ記事を執筆している時点のコールドな話題。
旭川市の江丹別という町で、全国で今季最低の
マイナス29.5度を記録したそうです。 
さすがロシアの隣国・北海道、大したもんです。

個人的には低温に対して、意外と適応できます。
紅顔の中学生時代に厳寒の早朝に新聞配達を
朗らかにこなしていたからかもしれません。
当時ツラかったのは、
毎週土曜の夜、ラジオの深夜放送に熱中していて
日付が変わってやっと3時に眠ったと思ったら
5時には起床して出勤しなければならなかったことだけ。

でも、このアルバイトのおかげで給与をもらえたし、
雪上の自転車運転でブッころんで
日産サニーに轢かれそうになったし、
すべての足の指が凍傷になったし、
目の下のクマもあれ以来消えることなく、
大切な思い出のひとつとなりました。


寒ければ、厚着をすればなんとかなりますが、
暑ければ、裸体になっても暑いのです。
信じられないなら、真夏の7月にアフリカのチュニジアで
ストリーキングをしてみてください。
逮捕されて同国の法律で裁かれます。


冬道の自動車運転は事故と隣り合わせ。
ちょっとでも気を許すと路肩の雪に突っ込むし、
道路が氷結していたならブレーキも効かなくなります。
だから、シベリアがご近所にある雪国のドライバーは
旧ソビエト連邦の秘密警察官のように目つきが悪く、
しかも恐れと疑いと興奮を噛みしめながら
運転をおこないます。

これは、歩行者も同様。
ゴジラのように一歩ずつ地面を確かめて、
足の裏全体を使って——接地面積を大きくして——歩きます。
たまに立ち止まって口から白い息を吹けば、
そのまま東宝の怪獣映画のようで、なお良し。
滑って転倒したら怪我をすることもあるし、
それ以上に、恥ずかしいです。

夜のススキノで転んだことはありますか。
私は、あります。
これから転ぶ予定のみなさんに対応策をご案内しましょう。

転んだら、「きょえー、恥ずかしいっ」と心の中で狂乱しながらも
表情を何ひとつ変えずに猫のようにすばやく立ち上がり、
唖然とする通行人の視線を無視して一点だけを見据えて、
すぐさま人混みの中に紛れ込む。
この際、衣服についた雪を振り落とす行為はダメ。
あたかも、往年のハンフリー・ボガードのように
圧倒的に渋く雑踏の中に消えゆき、
仄暗いビルとビルのあいだに忍び入ってから、
涙目になって恥辱と雪を払い落とすものなのです。
冬の北海道へ旅行を考えているみなさん、
これが繁華街の雪道で転んだ際のマナーです。ご記憶ください。

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この季節になると、凍傷した左足の中指が疼き、
冬なんだな、と実感します。

新年の誓い。
二度と新聞配達なんてやりません。

それでは、ステキな冬生活を送りましょう。
君の瞳に乾杯。
ごきげんよう。