“人生最後の晩ごはん”という意味で「最後の晩餐」に
何を選ぶか?という質問をTVなどで耳にすることがある。
自分はどうだろう?と考えると、その時が来るにはまだ余裕が
あると思うので決めかねてはいるが、候補のひとつに“お寿司”
がある。
昔々、子供の頃は“お寿司”というのはハレの日の食事であって
そう頻繁に口にするものではなかった。
今やスーパーのお弁当売場にも並ぶほど当たり前の一品?
となるとは思ってもみなかった。
“寿司好きうさぎ”としては、ちょいと出かけると何処かしらに
回転寿司の店を見つけられる昨今が本当に幸せで…。
なので所用で出かけた折、買い物ついでに、散歩がてら小腹を
満たしに、と何やかや週に一度ほどのペースでお皿を
重ねている。
時折JUNCOに、“今日はどこそこで何枚重ねた”と報告し、
それに対しJUNCOが“ほほ~~”と答える、という実に
実りのない会話の素ともなっている。

私と回転寿司のつき合いは意外と古い!?
今では女性の一人客など当たり前の光景であるが、その昔
まだピチピチうさぎの頃は、そもそも回転寿司は数えるほど
しかなく、客層も外回りのサラリーマンや、日本酒を
ちびりちびりやっているおじさん達など圧倒的に男性客
ばかりで、ピチピチうさぎが入店するとよく奇異の目で
見られたりしたものだ。
そんな目は全く気にしなかったが…。
その頃の回転寿司は私にとって胃と心を満たすだけではなく、
実は闘いの場でもあった。
今の回転寿司はたいがい「お好みの物を注文してくださいねぇー」
というスタンスで目の前の板さんに直接だったり、備えつけ用紙
に記入したり、タッチパネルでポンと押したりしてオーダー
するのが主流だが、その頃は当たり前に流れてくるお皿から
好みの品を選んだものだ。
だから、だからこそ何枚か流れてくる同じネタの中から
一番新鮮で一番いい部位の物を選び抜く、その目が必要と
なってくる。
あの頃、私は真剣だった。
真剣に回転寿司と闘っていた。
そりゃあ、お金を出せばいくらでもいいネタは食べられる。
でもそれじゃあ面白くないし(いや、そもそもそんなお金ないし)
当時回転率の一番高かったまぐろとイカに絞り、特にまぐろに
関しては、築地の仲買人もかくや?という目付きで選んで
いたと思う。
この闘い、勝率は8割を超えていたと思う。
例え安いまぐろでも選び方によってはびっくりするくらい
美味しい物に当たることもある。
心の中で勝ち名乗りを上げて店を後にしたのが8割。
残り2割は、座る場所が悪かったり、照明の加減で
“いい”と思って選んだネタが案外筋が硬すぎたり、シャリの
下のほうが乾きかけていたり…と、そんな負け方。
そんな時はリベンジを誓い、うつむくことなく「握りしめた
その手で自分の胸をたたいて」店を後にしたものだ。
ナンノコッチャ?
懐かしいな、あの闘いの日々が…。
今は好きなネタだけを注文し、満足満腹する心穏やかな
余生を送っている。

そう言えば、ずいぶん前、あれは東京・高円寺での公演後、メンバー
と行った『桃太郎寿司』でのこと。
隣に座ったJUNCOが白子の軍艦巻きを注文した。
お皿が置かれた時に “JUNCO、あれ何だろうね?”と店内に
張られたポスターを指さし、JUNCOがそちらに目を離した
すきに、上に乗った白子だけを2個とも食べてしまった。
いやあ、我ながらあの瞬間芸は見事だったと思う。
JUNCOが目を戻した時にはもうそれはただの海苔巻きに
なっていた。ガハハハ。怒られた、怒られた。
ほんに、すんまへん。
そろそろ、そのお詫びも兼ねてJUNCOを誘って回転寿司に
行こうかな。
まだまだ “たち軍艦”の美味しい季節だもの。
そうなるとダルとチエにも声をかけなきゃ…。
いや、待てよ。アイツらはいったい何枚お皿を重ねるのか?
今月の私の懐事情を鑑みてーーーーーなどとケチ臭い話は
やめて、ここはひとつ うさぎ姐さんとしてど~んと一言
言おうじゃないか。
“さあ、君たち、何でも好きな寿司喰いねぇ!!”

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