2009年2月26日、鼻毛も凍る極寒の夕張公演から
10年が経った。
夕張国際ファンタスティック映画祭の会場ロビーに
特設ステージを創り、4日間演奏し続けた。
(持ち曲は多分10曲もなかったと思う)
厨房では仲間達がフライパンを振り、料理も提供。
『うどんのスープがなくなっちまった!』となれば
BOSSは手際よく『焼きうどん』を作ったりして。
まさに『手作り』の舞台。私達の原点。
宿泊はせず、毎日札幌と夕張を行き来。
長いトンネルの向こうには夢の始まりがあった。

あれからCHEEPさんは遠くへ行ってしまい、
ある人は♂と逃げ、あいつやあいつやあいつはただ逃げ、
何人もの研修生が入っては、『山の中腹でトラックが
動かなくなったことに怯え』去り、日曜日のショッピング
がしたい女子は去り、ある人はまた新たな夢に向かって
歩き出し…。色々ありました。

ところで、現時点で1121回のステージをお届けしてきた
一座でございますが、旅の数だけあるもののひとつに
『仲間たちの寝顔(寝姿)』がある。
絶対に写真は載せない(載せられない)ですけど、
せっかくだから一挙にご紹介。

チエは食後に弱い。食べたら眠る赤ちゃんと同じだ。
全神経を脱力させた状態で眠るので顎がほぼ外れている。
悩み多き時は、眉間に深い深いシワを寄せ、なにかに
うなされながら眠る。
ダルは出番前(これも食事後)によく落ちる。
場所を取るのでテーブルの下に押し込められ、どういう訳か
あのお腹でうつ伏せで寝る。
最近は扁桃腺の手術をしたおかげで、呼吸があまり
止まらなくなった。良かった良かった。
NARIKOは、移動の車中後部座席で一切体勢を崩さず
武士の如く眠る。見事だ。
AREEは、お酒を呑むと最後の最後まで頑張って起きている
けれど、最後の最後の最後は落ちる。
(でも質問を問いかけると必ず答えてくれる。不思議。)
部屋呑みしてそのままそこで眠り、深夜目覚めてこっそり
帰る達人。よく聞く言葉は『みんないつ帰ったの?』。
司会太郎は別名『斬首太郎』とも呼ばれる。
車中・楽屋・呑みの席…どこであっても寝姿は変わらず、
あぐらをかいたまま首をもたげて眠る。へその匂いでも
嗅いでるのか?という程のもたげ感。コアを作らない
ことが司会太郎の柔軟性を保っている。
BOSSは読書をしながら落ちる。本を開いた状態のまま
眠るので、寝ていることに気づかない。
寝ているかと思えば、静かに『パラッ』とページをめくる
音が聞こえ皆ハッとする。世界を代表するザ・短眠族。
オイラの寝姿は自分じゃ分からないけど、シートベルトに
首が食い込み、起きると非常に痛い。首が固定出来る椅子
があればいいのにと思う。

そんな仲間たちの愛すべき寝顔を間近で見続けてきた。
全力でやっているからこその姿は、愛おしさしかない。
目が覚めればそこにはステージがあり、出会いが待っている。
私達は激しく命を揺らすだけだ。
   使い慣れたバッグひとつと
   仲間たちの寝顔
   ゆらりゆられてたどり着くのは
   はじめましての街

10年経ってもまだ、『歌旅』が沁みてくる。

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