あかりをつけましょ ぼんぼりに~♪
そう、今日は ひな祭り、桃の節句。
女の子のいるご家庭では、ひな人形を賞でながら御膳には
ちらし寿司に蛤のお吸物、菜の花のお浸しなどが並び、
す~こし白酒召されたか、紅いお顔のお父さん~♬なんて
心あたたまる光景がくり広げられて…。
いいですね。日本古来の年中行事って。
我が子の健やかな成長を願い、長じては良きパートナーに
恵まれ、厄を除け長寿でありますように、と願い祈る気持ち
が、ひな祭りの食事には込められていて、誇るべき日本の
食文化の代表的なもののひとつだと胸を張って言えるでしょう。

とは言え、私自身はおひな様 持ってなかったなぁ。
小学生の頃は、五段飾り・七段飾りを持っている同級生の家の
“ひな祭りパーティー”にお呼ばれして、“うほぉ~、キレイ
だなぁ”とは思っても別段羨ましいとは思わず、自分の
タミーちゃん人形で着せかえして遊んでいれば満足したっけ。
少し大きくなってから母が「亡くなったおばぁちゃんから
“おひな様を買ってあげなさい”とお金をもらっていたけど
日々の食事に化けちゃった、うひゃひゃ」と笑って話して
くれて、私もまた“そんなもんか”とうひゃひゃと笑い
返したような…。
ちらし寿司やお吸物、茶碗蒸しなどは用意してくれたので
それ以上を望むとすれば、白酒は甘いから父の晩酌の熱燗の
ほうをお猪口一杯ペロリとおねだりしていた。
『花より団子』で充分なひな祭りだった。

もう成人してからのこと。
この時期に両親と買物に出かけた時、広いスペース一杯に
見目麗しく並んだひな人形に「そう言えばぁ、私も
おひな様欲しかったなぁ(勿論本心ではなく)」と言ったら
すかざす父が「そうだなぁ、うちも女の子が欲しかったなぁ」と
返され、こりゃ1本取られたわい、と爆笑したことが
あったっけ。私にとってのひな祭りの思い出は、
もしかしたらこれが一番かも?
五段飾りが似合う女の子ではなかったけど、祖父から父へと
流れる酒豪の血を受け継ぎ、対等に晩酌を酌み交わす、
頼もしい娘でありました。

さて、歌旅座の女雛たちは 北斗市の公演を終え、今頃は
青森へと渡って弘前でこの日を迎えています。
そして本日 3月3日は チエのバースディ。
おめでとう、チエ!!

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チエも もうそんな…歳になるんだね。しみじみ しみじみ。
公演のないのり日で迎える誕生日は、きっと阿鼻叫喚。
それもまたよし!!
北海道よりほんの少しだけ先に春を感じて、またひとつ
歳をとり、またひとつ太ましくなって帰っておいで!!
チエのこの一年の成長を祈りつつ、
今日は楽しいひなまつり~♬ とくりゃあ。