4月28日から始まる近畿~東北ツアー。
私は他のメンバーより一足先に愛車アルフィーと共に北海道を出発した。
新日本海フェリーで敦賀に到着したのは夜の8時を回っていた。
その日の宿は、BOSSがじゃらんのポイントを使って若狭にある
粋な旅館を予約してくれていた。

旅のはじめはいつでも目覚めが良い。
いつもなら携帯のアラームを止めては「あと5分…あと5分…」と
結局1時間ほどだらだらしてからやっとの思いで布団から
起き上がるのだが、旅に出ると違う。
遠足の日の子供のように、その日何が起きるのかワクワクして
寝ていられないのだ。
特に今回は宿の女将のおかげでとても気持ち良い朝だった。
60代後半くらいだろうか。明るいおばちゃんだ。
前日は宿に着くのが遅くなったから部屋だけ案内してもらい早々に別れたのだが
翌朝「朝ごはんの支度できましたよ~。いつでもどうぞ~」と女将の声が宿に響いて清々しかった。
なんだか実家に帰ってきたみたいだ。みそ汁のだしの香りと
魚を焼いた匂いが今日の朝食を想像させ、急にお腹が鳴った。
食卓に着くや否や「北海道から、あぁ~んなでっかい車で何しに来たの?」
「女の子一人でなんかのセールスだったら、買ってやらんとならないって
父さんと話してたんだ」
目の前にあるご飯に手を付ける間なく女将がガハハと笑いながら
話かけてきてくれた。
かしこまったマニュアル通りのことしか言わない事務的なビジネスホテルも
それはそれで良いけれど、こっちの方が人間らしくて良い。
おしゃべり好きの女将の朝食は米の炊き加減も最高で、美味しかった。
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朝食でしっかり元気を蓄えスタートした種まきの旅。福井から滋賀、奈良へと
車を走らせた。琵琶湖を横目に国道161号線を南下。
あいにくの曇り空だったが、それもまた哀愁が漂って観る者の心を落ち着かせた。
その後は169号線を進んだ。その横には吉野川が流れていた。
狭い道幅、古い建物、川沿いに並ぶ昔ながらのお店の数々は、いつからか
時が止まっているうようで、違う時空にいるようだった。
なんて良い風景なんだろう。そりゃセント君だって自信満々の顔になりますよ。
「いいところやろ?」と話しかけてきた気がする。
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現在私は和歌山の宿にいる。
今日は旅館じゃなく、ゲストハウスだ。
相部屋ありの格安宿で、国内外から色んな人が集まってくる宿だ。
今回は1泊3200円だったけど、2000円を切る宿にも泊まったことがある。
近畿営業の時は、安いし異国の友達ができたら楽しそうと
一度は利用しているが、貸し切りのことの方が多く友達はできたことがない。
今日も6人部屋にたった1人。

たくさんの美しい景色に、心と体はとっても喜んでいる。
しかし、美味いお酒といつもの仲間がいればなおのこと良い。

スヌーピーが言っとった。
「人生においてどこへ行くかではなく、誰と行くかだよ」
ほんとだね。

明日は紀伊半島を旅する。
続きはまた明日に続く…。
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