今年のお墓参りはお盆に家族と一緒に行くことができず、八月も終わる頃、
一人で行きました。
手向けられた仏花もまばらで、夕方近かったためか人の気配も全くなく、
郊外の霊園は時が止まったように静かでした。

不思議なもので、目に入る人がいない分、いつもより多くの思い出が浮かんできます。

私の弟は、男の子であれば普通であろう、そこそこやんちゃな反抗期を過ごしました。
明るく染めた髪に、当時流行ったダボっとしたジーンズでお墓の前に立ち、
そうして毎年率先して水場へ水を汲みに行くのは弟だった気がします。
水場までの道を金色の頭が行き来する光景が、ふいに思い出されました。

高杉家もそれぞれ成人して一度静かになったけれど、その子供達が増えて
再び賑やかになり、祖父母も一年に一度、おぉ来たか来たか!と思っているかもしれない。

そうやってお墓を囲む景色もゆるやかに変わっていくんだなと思いながら、願うことは、
生きている私達に必ず訪れる別れの時まで、皆変わらず元気で過ごせますように、
ということだったりします。

近所にある母方のお墓には、ふらっと行くこともある。
お墓に手を合わせる時間は、自分と向き合う時でもあります。
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さて、つい先日のこと。夜仕事から帰って、普段使用しないコーヒーサーバーを出すため、
シンク下の収納を開け奥に手を伸ばすと…

「ん?今、水が垂れたかしら…?」

携帯のライトを照らし目を凝らすと、ぽた…ぽた…ぽた…!床がうっすら濡れている。
水道屋さんと連絡を取り、これからだと夜遅くになると言われたけれど、仕方がない。
修理してもらいました。
シンクに小さな穴が空いていたとのこと。しばらく気づかずにいたんですね。

しかし、これが“翌朝早朝に一週間のツアーに出発する”なんていう時じゃなくて
本当に良かった。
普段使わないものを取ろうとした、その行動に第六感が働いたのでしょうか。
あと少し発見が遅ければ、四国ツアーが待っているのですから。
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使用頻度の少ないお鍋もまとめて洗ってすっきり。いい機会になりました。

まだ暑い日もありますが、少しずつ秋が近づいてきていますね。
実家のそばの畑は、僅かに黄色を含んだ色合いになっていました。
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