ごきげんいかがですか。
司会太郎です。
今回は趣向を変えてテーマは、
「冬来たりなば春遠からじ」。
この言葉を調べてみるとですね、
今は不幸な状況であっても
じっと耐え忍んでいれば
いずれ幸せが巡ってくる——故事ことわざ辞典より
ということなのですね。
イギリスの詩人シェリーの「西風に寄せる歌」の
一節が由来なんだそうです。
札幌の雪まつりは終わりました。
気温もプラス温度が続いています。
街を覆っていた雪は溶けまくっています。

これでもだいぶ溶けている状態。
雪解けでグシャグシャの道路はハンドル操作に苦労します。
完全にカチカチと凍っている道も危険なので、
どちらが良いとは言えませんが。
ちょっと前まで滞在していた四国は、
まあ、ワルツを踊っているかのごとく
優雅に自動車走行しておりました。
ところが1月の末日、冬の季節が牙をむいたのです。
ここより、四国から北海道へ向けて
決死の覚悟で脱出した顛末をお届けします。
1月31日、17:00前。
徳島県内でひと仕事を終えて京都・舞浜のフェリー乗り場へ
進路を取ろうと意気込んでいるところに電話が。
フェリー会社から出航時間が変更になったと。
23:50発が6:30から7:00発になったと。
ひいては、4:00に乗り場に集合せよと。
理由は、航路の日本海が真冬の低気圧による影響で、
怒り狂う悪魔の所業のような荒波だと。
だから、出航中止になるかもよと。
電話を切った直後、3つの思いがこみ上げてきた。
「急ぐ必要は無くなった」
「どうやって時間をつぶそうか」
「あ、なんか酸っぱいものがこみ上げてきた」
3つ目は「思い」ではなく、直接的な肉体反応だ。
きっと、変な時間に牛丼を食べたからだ。
まずは、急ぐ必要ないのだからと、
四国から高速道を利用して神戸で降りると、あとは下道で。
繁華街から郊外、そして山道。
携帯電話の通信は上限に達してしまい、
最新の地図情報はもう得られない。
自動車に埋め込まれた15年前のカーナビだけが頼り。
そう、札幌から乗り込んできた我らが愛車、アルファード。
愛称・アルフィー。頼りになるヤツ。
でも、最近、ブレーキパッドが減りすぎて
ペラペラ状態だったことが判明した。

どこだ、ここは。
いつか歌旅座公演で再訪することにしよう。
23:00前後にはダルとチエからそれぞれ頼まれていた、
「アレを送ってくれ」「ナニをメールして」的な仕事をしたり。
フェリーに乗ったら24時間は音信不通になってしまうので仕方がない。
コンビニに車を停めて、WiFiに接続して完了。
つまりは、時間つぶしもできたということ。
まだ時間があるわけで。
しようがないから、フェリー乗り場へ行って
手続きをして受付人に尋ねると、
出航はするとの確証を得てひと安心。
それではと、クルマの中でスタンバイ。
眠気覚ましに散々コーヒーを飲んで
運転してきたので眠れない。でも入眠。
安らかな眠りについてたら
いつの間にか4:30を過ぎていて、
乗船がのんびりと始まっていた。
よく目覚めたなと自分を褒めて、車列に並ぶ。

意気揚々と乗り込み、
「さて、まずはさっぱりするか」と
フェリーの大浴場でカラダに染み込んだ
クルマのシート臭を落とす。
そして6:00頃に出航。
「どれ、軽く仕事をするかね」とパソコンを稼働させると、
ほどなく、床が顔に迫ってくる感じが。何度も何度も。
巨大なカクテルシェイカーの中に入っているようなもので、
揺れる、揺れラー、揺れレスト(←最上級)。
飛行機で言えば、乱気流の中にいる状況。
とてもパソコンで作業はできない。
液晶画面が鼻に当たるのだから。
読書だったら、ページの紙で鼻を切り落としてしまう。
なので、コンビニで購入した焼酎「いいちこ」で乾杯だ。
幸い、クルマから柿の種やらカップ麺やら
バームクーヘンを船室に持ち込んでいたし。
さらには、ワインもこっそり購入しておいた。
「酔っ払えば、船の揺れが相殺されるはず」という、
非科学的な根拠に基づいて、誰もいないラウンジで宴会を始める。

晩酌ならぬ朝酌の相手はテレビのNHK-BS放送。
犬と飼い主が一緒に障害競走するスポーツ、
「アジリティー」を紹介する番組を思いのほか楽しんだり。
これは、いつかオリンピック競技になるね。
猫だったら成立しねえな。
さて、寝るかと船室に入ったら、
同室の客人はベッドで何時間も寝込んだまま。
トイレに行くと、複数の嗚咽音が重なって聞こえ、
カエルが鳴く田舎の田園風景を思い出す。
次の日の6:30頃。
スタッフに起こされて慌てて下船、アルフィーに滑り込む。
10分後には小樽の地に降り立った。
雪が極めて少なく、東北の仙台あたりに
到着したかと思ったわけで。
航路が違うのであり得ないのですがね。
とにかくも、春が来たなと思った次第。
では、札幌へ帰還。
ゴツゴツとするブレーキの感触に違和を感じても
すでに慣れっこさ。
そんな2020年最初の冬の出来事。
冬来たりなば春遠からじ、のお話でした。
それでは、ごきげんよう。
司会太郎です。
今回は趣向を変えてテーマは、
「冬来たりなば春遠からじ」。
この言葉を調べてみるとですね、
今は不幸な状況であっても
じっと耐え忍んでいれば
いずれ幸せが巡ってくる——故事ことわざ辞典より
ということなのですね。
イギリスの詩人シェリーの「西風に寄せる歌」の
一節が由来なんだそうです。
札幌の雪まつりは終わりました。
気温もプラス温度が続いています。
街を覆っていた雪は溶けまくっています。

これでもだいぶ溶けている状態。
雪解けでグシャグシャの道路はハンドル操作に苦労します。
完全にカチカチと凍っている道も危険なので、
どちらが良いとは言えませんが。
ちょっと前まで滞在していた四国は、
まあ、ワルツを踊っているかのごとく
優雅に自動車走行しておりました。
ところが1月の末日、冬の季節が牙をむいたのです。
ここより、四国から北海道へ向けて
決死の覚悟で脱出した顛末をお届けします。
1月31日、17:00前。
徳島県内でひと仕事を終えて京都・舞浜のフェリー乗り場へ
進路を取ろうと意気込んでいるところに電話が。
フェリー会社から出航時間が変更になったと。
23:50発が6:30から7:00発になったと。
ひいては、4:00に乗り場に集合せよと。
理由は、航路の日本海が真冬の低気圧による影響で、
怒り狂う悪魔の所業のような荒波だと。
だから、出航中止になるかもよと。
電話を切った直後、3つの思いがこみ上げてきた。
「急ぐ必要は無くなった」
「どうやって時間をつぶそうか」
「あ、なんか酸っぱいものがこみ上げてきた」
3つ目は「思い」ではなく、直接的な肉体反応だ。
きっと、変な時間に牛丼を食べたからだ。
まずは、急ぐ必要ないのだからと、
四国から高速道を利用して神戸で降りると、あとは下道で。
繁華街から郊外、そして山道。
携帯電話の通信は上限に達してしまい、
最新の地図情報はもう得られない。
自動車に埋め込まれた15年前のカーナビだけが頼り。
そう、札幌から乗り込んできた我らが愛車、アルファード。
愛称・アルフィー。頼りになるヤツ。
でも、最近、ブレーキパッドが減りすぎて
ペラペラ状態だったことが判明した。

どこだ、ここは。
いつか歌旅座公演で再訪することにしよう。
23:00前後にはダルとチエからそれぞれ頼まれていた、
「アレを送ってくれ」「ナニをメールして」的な仕事をしたり。
フェリーに乗ったら24時間は音信不通になってしまうので仕方がない。
コンビニに車を停めて、WiFiに接続して完了。
つまりは、時間つぶしもできたということ。
まだ時間があるわけで。
しようがないから、フェリー乗り場へ行って
手続きをして受付人に尋ねると、
出航はするとの確証を得てひと安心。
それではと、クルマの中でスタンバイ。
眠気覚ましに散々コーヒーを飲んで
運転してきたので眠れない。でも入眠。
安らかな眠りについてたら
いつの間にか4:30を過ぎていて、
乗船がのんびりと始まっていた。
よく目覚めたなと自分を褒めて、車列に並ぶ。

意気揚々と乗り込み、
「さて、まずはさっぱりするか」と
フェリーの大浴場でカラダに染み込んだ
クルマのシート臭を落とす。
そして6:00頃に出航。
「どれ、軽く仕事をするかね」とパソコンを稼働させると、
ほどなく、床が顔に迫ってくる感じが。何度も何度も。
巨大なカクテルシェイカーの中に入っているようなもので、
揺れる、揺れラー、揺れレスト(←最上級)。
飛行機で言えば、乱気流の中にいる状況。
とてもパソコンで作業はできない。
液晶画面が鼻に当たるのだから。
読書だったら、ページの紙で鼻を切り落としてしまう。
なので、コンビニで購入した焼酎「いいちこ」で乾杯だ。
幸い、クルマから柿の種やらカップ麺やら
バームクーヘンを船室に持ち込んでいたし。
さらには、ワインもこっそり購入しておいた。
「酔っ払えば、船の揺れが相殺されるはず」という、
非科学的な根拠に基づいて、誰もいないラウンジで宴会を始める。

晩酌ならぬ朝酌の相手はテレビのNHK-BS放送。
犬と飼い主が一緒に障害競走するスポーツ、
「アジリティー」を紹介する番組を思いのほか楽しんだり。
これは、いつかオリンピック競技になるね。
猫だったら成立しねえな。
さて、寝るかと船室に入ったら、
同室の客人はベッドで何時間も寝込んだまま。
トイレに行くと、複数の嗚咽音が重なって聞こえ、
カエルが鳴く田舎の田園風景を思い出す。
次の日の6:30頃。
スタッフに起こされて慌てて下船、アルフィーに滑り込む。
10分後には小樽の地に降り立った。
雪が極めて少なく、東北の仙台あたりに
到着したかと思ったわけで。
航路が違うのであり得ないのですがね。
とにかくも、春が来たなと思った次第。
では、札幌へ帰還。
ゴツゴツとするブレーキの感触に違和を感じても
すでに慣れっこさ。
そんな2020年最初の冬の出来事。
冬来たりなば春遠からじ、のお話でした。
それでは、ごきげんよう。