私達がアジトの会議用テーブルで晩酌する時、
BOSSはその時に合ったBGMを流してくれます。
いつの日だったかは憶えていないけれど、みんなが
一瞬会話をやめ聞き入った曲があった。
『カッコイイ!!』
そして、その曲を作った人はなんと元LOOKの
メンバー『千沢仁』さんだった。
バンドを解散した後、作曲家として活動していた時
のもの。こう言っては失礼だけれど、知らなかった。
けれど、サビのなんとも切ないコード進行は
『千沢節』と言っていいほどドラマティックなもの
だった。
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数日後、ピアノで弾き語りしたものを録ってみる。
そしてそれを元に『アレンジ』という作業に入る
のだが、BOSSはそのアレンジをなんと、これまた
元LOOKのメンバー『山本はるきち』さんにお願い
したのであります。
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はるきちさんは超多忙なのにも関わらず、はやぶさ
のようなスピードで仕上げてくれました。
曲に花が咲き、風が吹き、鳥が舞い、地球そのもの
の命の輝きが詰まったような世界がそこに広がって
いました。
そして、千沢さんへの愛情も。

送っていただいた譜面には…
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グッときてしまった。

35年前、一緒にステージに立っていた二人が
今、時を越えて繋がったのだ。音楽で。
二人の名前が並ぶことを、誰が想像しただろう。
チープさんは遠いところへ行ってしまったけれど
志を受け継いだ私やNARIKOの音色を重ねること
を、きっとすごい喜んでくれているに違いない。
ね、チープさん。

『過去は未来になる』そう思った。
自分が生きている『今』は未来なのだ。
『過去を積み重ねて生きている』という表現
よりも、『未来を積み重ねて生きている』
というほうがなぜか、命の輝きが増すように
感じる。

そう思わせてくれる今回のレコーディング。
BOSSが昔、『宝箱をひっくり返したような音楽』
を求め生きていたその感覚が、この曲にも
吹き込まれたような、そんな気がしてならない。
宝箱をひっくり返したことのある大先輩たちから、
とても大切なものをいただいてしまった。
本当に有難くて涙が出る。

私達は、『未来を生きている』

皆さんのところに届く日を、
待っててくださいね。