コロのおかげで、一座全員 とにかく髪が
伸びた。このまま60年代のイギリス人ロック
ミュージシャンの如くなるのも悪くないか。
とも思いましたが、ふとチエを見ると
あら大変!金八先生になってる!
という訳で、9月の旭川公演の宣伝も兼ねて
我らがヘアメイク樋口一枝の元へ。
チエが歌旅座の門を叩いてきた6年前、
円山夜想にあったフツーのハサミで
ひぐっちゃんはチエの前髪をバッサリ切ったことがある。
皆さんが知る『パッツンおかっぱチエ』の
誕生の瞬間。
人は皆、一歩前に進もうとする時
なにか背中を押してくれるようなキッカケを
待ってる瞬間があるように思う。
樋口一枝は美容師だけど、実は美容師じゃ
ない。本業はイタコである(多分)
髪を見ている訳じゃなく、その人そのもの
に耳を心を傾け、そっと『キッカケ』を
渡してくるのだ。
6年間1000円カットしか行かなかったチエは
今このタイミングでまたひぐっちゃんに
髪を切ってもらい、新しいキッカケを
受け取ったに違いない。
『代金はいらないから歌旅座をやめるな。
やめたら800万もらう』というその言葉に
愛を感じながら。
新しく気の入った自分の姿を鏡に映し、
笑うチエ。頑張らなきゃいけないね。
歌旅座のかしまし娘、実はこっそり
楽器も持たず旅に出ました。
どこまでも続く長い道、空、大地の中を
走り、この5ヶ月間身体にたまった妙な
ものを吐き出してきました。
そして自然の強く優しい力をたっぷり吸収。
息をするとはこういうことか。
世界中のあちこちで、モヤモヤと希望が
マーブル状態。
マスクの奥にある笑顔が、どうか
消えませんように。
皆さんに会える日が、ただただ楽しみで
仕方ありません。