背筋がピンとなる北海道の寒さ。
11月から東北、四国、九州と旅が続き、やっぱり暖かいところは良く
北海道に帰りたくないなとぼんやりと思っていました。

ツアーが終わり宮崎から羽田経由で北海道に戻ってきました。
飛行機を降りた瞬間に感じる外気の差。
それは嫌な寒さではなく、帰ってきたという安堵感と、気持ちがスッと
切り替わる新鮮な空気でした。
ふと、今年の冬至はいつだろうと思いインターネットで調べてみる。
今年の冬至は12月21日。
故郷にいるときは母がいつもカボチャ団子入りのお汁粉を作ってくれました。
一座に入ってからはうさぎさんがかぼちゃを食べさせてくれました。
出されたものを「どうも」とただ頂いていたけれど、どんな意味があるのか
なんてことをわかったつもりでおりました。
これはチコちゃんに叱られます。
嫁にも行き遅れます。

1年のうちで昼の長さが最も短くなり、夜が長くなる日。
別名「一陽来復(いちようらいふく)」ともいうそうです。
中国や日本では太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が
甦ってくるという前向きな言葉だとか。
私にはカボチャ=冬至というイメージしかなかったのですが、小豆粥を
食べたり(だからお汁粉だったのか…)、柚子湯に浸かったり、「ん」の付く
食べ物、例えば大根、ニンジン、レンコン、銀杏などを盛併せて食す 運盛り
など様々な慣わしがあったのですね。
しっかり栄養を付け、体を温めて寒い冬を乗り切る先人の知恵。
ごく当たり前にしている行事に月のめぐりが関係していたり
思いやストーリーが込められていたり。
母がそれを知りながら毎年 冬至にカボチャを食べさせてくれていた
ようにも思えないのですが、そういうものなのだと受け継ぎ、子に託してくれた愛を
私もまた引き継いでいきたいと思います。
そういうこと一つ一つに気を留めていける人間になりたいです。

一座に入った時にある方から本を贈っていただきました。
タイトルは【暮らしのならわし十二か月】
十二か月を新年・春・夏・秋・冬と5つの季節に分け、日本にはそれぞれにどんな
ならわしがあり、どんな意味や物語があるのかが紹介されています。
「もうすぐ~の季節ですね。~用意しとかなきゃ。そういう人良いじゃん」
本をいただいた時にその方が言っていました。
それは格好良いと思いつつ、時折引き出しから出してその季節のページを
ぺらぺらめくりますが
「ほぉ〜」と感心しつつ、自分の 中には取り込めずまた元の位置にしまっていました。

ふと「冬至」を思い出し、また取り出したこの本。
何か意味があるのだと思いじっくり読んでみようと思う 冬の夜長 (?)
なのでした。

これから寒さが厳しくなります。
チャンネルをひねればコロナ、コロナ、コロナ。
しばらく続きますが、みなさま身も心も元気でお過ごしください。
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