うたたび ザ・コネクション


カテゴリ : 時には昔の話を

全国共通コンサート入場券
4月21日までのご支援枚数:1420枚
たくさんの応援、ありがとうございます!

【時には昔の話を】
第3回目は『ケ・サラ~故郷の風のように』
北埜うさぎがお届けいたします。

歌旅座テレビのミュージックビデオの中では群を抜いて
再生数が伸びている。
You Tubeで「ケサラ・動画」と検索すると 幅広い
ジャンルの方々がこの曲をアップされているのだが、
我が歌旅座の曲もかなり上位?の方で目にすることが
できる。これはやはり、この『ケ・サラ』という曲が
多くの人に愛され、歌われてきたからだろう。
幾つか寄せられたコメントの中で、JUNCOの歌唱・
歌唱力への賛辞は至極当然なのだが、訳詞にもお褒め
の言葉が書かれているものがあった。
嬉しかった。
先日のブログにも書いたが『明日』という曲はタイの
教会で唄われているものとは異なる私独自の歌詞を
のせたものだが、訳詞という形に初めて挑戦したのが
この『ケ・サラ』だ。

1971年、イタリアのサンレモ音楽祭で準優勝を受賞
したこの曲は、元々、貧しい自国での暮らしを嫌い、
不安に怯えながらも故郷を旅立つ若者の心の揺らぎ
のようなものが描かれている。
オリジナルの色合いを損なわないように言葉を紡いで
いく作業は苦しくとも楽しく、楽しくとも苦しかった
ことを憶えている。
特に思い悩んだのが "ケ・サラ"という言葉。
これをどうとらえようか。
ケ・サラ・サラはよく知られているように「なるよう
になる」というポジティブな意味合いを含めた言葉が
ぴったりらしい。
でもケ・サラは「どうなるのだろう?」という不安が
勝る感情を表した言葉だ。
どう表現しよう?
私は、このオリジナルの詩に、60~70年代多くの若者
たちが東京に憧れ、夢を抱いて上京し、けれどもまた
多くの若者たちが叶わぬ夢のかけらを抱いて挫折して
いった姿を重ね合わせていた。
すべて思い通りに進んでいく人生なんてあるのだろうか?
夢が大きければ大きいほど、多ければ多いほど思い通りに
ならないことが増えていく。
それを受けてとめて、飲み込んでこそ人生は進んでいく。
『思うようにはならない』
そう。自在に風は操れない。
人知の及ばぬ形で吹く風は厳しく、そして尊い。
そんな思いを込めて、人生を故郷に吹く風に例え
「思うようにはならない」という言葉をあてはめた時、
この曲は完成した。
オリジナルの詩と向き合い苦しみながらも納得して
書き上げたものだっただけにYouTubeのコメントに
書かれていたお褒めの言葉は、ほんとに、ほんと~に
嬉しかった。

ーーーーというのが今回のほんの少~し昔の話。



この曲を歌うJUNCOが私は大好きだ。
何度聴いてもその度に違うケ・サラを私に見せてくれる。
JUNCOもまた、故郷に吹く風が同じようでいて決して
同じ風ではない様に、その日、その時ならではの「ケ・サラ」
をぶつけてくれる。
だから歌旅座公演に立ち合える時、どんなに離れていても
できるだけ真正面でこの曲を受けとめるようにしている。
"さぁ、JUNCO、今日はどんなケ・サラを見せてくれるの?"
私にとってのとても贅沢で倖せな時間。

一日も早くこの贅沢な時間を手にすることができますように、
そう願って 不要不急の外出を控え、手洗い・うがいに
勤しむうさぎでした。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

全国共通コンサート入場券
4月18日までのご支援枚数:1388枚
ありがとうございます!

歌旅座11年の歴史の中で生まれた様々な作品を振り返り、
メンバーそれぞれの視点からお届けするシリーズ【時には昔の話を】。

第2回目は「冬の空」
作詞・作曲 広石正宏

チープ広石さんから「新曲ができた」と初めてこの曲を聴かせてもらったのは、
2010年のよく晴れた冬の朝、公演地へ向かう車の中だったと記憶しています。
北海道歌旅座の前身、JUNCO&CHEEPの時代です。

車内に静かに綴られて行く、父を亡くした娘の心情。
会えなくなって10年が経ち、父の姿を思い出しながら、父は何を思っていただろうと
思い巡らす。自分も父に似て来た。
冬の空を見上げ、伝えたくなるのは「私はあなたの娘で良かった」

そして、はれやかに広がって行く旋律は、生きていれば抱えなければいけない、
どうにもならない想いを、清々しく包み込む。

「泣くなよぉ」と笑うチープさん。和やかな車内でした。

この頃すでに病と闘っていたチープさんにも、娘さんがいました。
当時2歳くらいではなかったかな。

『わたしもいつかあなたのように
 辛い事など無かったふりで
 小さな命に夢を託して
 元気でいてと思うのでしょうか』(冬の空より)

チープさんは「作品を生み出す人」ですから、
自身のことが全てではもちろんないでしょう。
でも娘さんの未来を想って書かれたのかな…と思うと、
成長を見守りたかっただろうな、
本当に悔しかっただろうな、と胸が詰まります。

JUNCO&CHEEPの時代、歌の前にその世界観を朗読で表現する、ということを
取り入れていた楽曲がいくつかあり、「冬の空」もそのひとつでした。
この曲の朗読は私が担当させてもらっていて、この度ブログを書くにあたり
久しぶりにその文章を読みましたが、とても懐かしく、様々な感情や出来事が
思い出されます。

この曲から感じられる冬の匂いは、なぜか北海道ではなく、
雪のない本州の都会の匂い。
誰しもに必ず訪れる想いを歌う、大切な曲です。

「冬の空」は、現在オリジナル曲による歌旅座本公演で演奏することの多い
「白い夜」(作詞 北埜うさぎ・作曲 広石正宏)とともに収録されています。

うさぎさんが「いつも書きたいと思っているのは、この白い夜の歌詞のような言葉達」と
話して下さったことがあります。
その言葉をゆっくり味わいながら歌い紡ぐJUNCO。
写真家、飯塚達央さんの写真とともに。

【白い夜】



そして、こちらがCD。
DMJS-120_冬の空-RGB

「白い夜」「冬の空」2曲収録、500円。
あまり演奏する機会のない「冬の空」、
聴いていただけたら嬉しいです。

ご注文は、
「時には昔の話を」特設ショップ

②メール:info@dmj.fm

③Tel:011-623-6680 / 070-5463-6776

④FAX:011-623-6664

ほか、Facebookからのメッセージ、メンバーへのご連絡にて承ります。

郵便振替用紙を商品と同封いたします。



    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


全国共通コンサート入場券
4月15日までのご支援枚数:1339枚

10話にわたる【数え唄紀行】いかがでしたか。
旅が再開できたら、また新たな「数え唄」がずーっと続いていくことでしょう。

今日から新しいテーマでのブログリレーが始まります。
タイトルは【 時には昔の話を 】。
歌旅座11年の歴史の中で生まれた様々な舞台演目、オリジナル曲、映像、
その産物として形となったCD、DVDなどの作品。
誕生秘話、ウラ話、それにまつわるエピソード等など、、
2020年の今振り返り、メンバーそれぞれの視点からお届けするシリーズです。

第1回目は「エイジアン・パラダイス」。

JUNCOの初のDVD付き写真集は、海外ロケでした。
2015年11月、ロケ地は日本からは5,000㎞離れた南国タイ。
現地でもあまり知られておらず地図にも載らない名もなき小島。
この日のために10人の日タイ共同撮影チームが結成。
JUNCO、総監督・BOSS、写真家・飯塚達央、スタイリスト・樋口一枝、
コーディネート・アリ―の5人は北海道から。
映像ディレクターの元起丈晴(ゲンキさん)は東京から山ほどの機材とともに。
タイ人チームは現地案内人のミチャイさんはバンコクから、
中部のピサヌローク県からドローンのプロメンバー3人が集結した。

クランクイン。
JUNCOが一人小さな島に立つ。
5f54403cd722ef89a05c351c72c2f84d
*オフショット① 日陰のない小島で撮影準備に入るJUNCO。

カメラに映り込まないように陸のクルーたちは岩陰に潜み、
海クルーのモーターボートはエンジン全開一挙に2-3km島を離れる。
ビーチが静寂するとゲンキさんの掛け声でドローンが空高く飛んでいく。
IMG_1040
*オフショット② 1カット毎にJUNCOの吹き出る汗とメイクをケアする樋口。その後はボートに乗り込む。

灼熱地獄の砂の上で、JUNCOは本気で歌っていた。

  ♪ ただ前にひたすら 前にひたすら 一歩でも進むのが
   それが若さ ときめき ふるえる命の証拠  ♪

青い海原に響き渡る歌声とクルーたち全員の一体感は
忘れることのできない瞬間であった。

【 海に出よう 


そのほかバンコク市内の雑居ビル、孤児院でも撮影。
飯塚達央が捉えるJUNCOの様々な表情。
「混沌としたアジアの光と影を、音楽と映像でドラマチックに表現したい」。
言葉の壁を超え、見事に「ワンチーム」となったプロフェッショナルな
クルーたちの3日間の物語ともいえる作品。撮影の裏話し、メイキング風景、
タイの知られざる喧噪なども盛りだくさん、続きはぜひ写真集の中で。

【エイジアン・パラダイス


2016年春、発売を迎えた「エイジアン・パラダイス」を記念してDVDの上映と
JUNCOとチエのライブというスペシャルイベントツアーが北海道内17箇所で開催された。
収録の2曲ほか「フライデイ・チャイナタウン」、「シンガプーラ」、
普段のステージにはないプログラムが生まれた。
出で立ちから「ボリビアのおばちゃん」の異名ができたチエのパフォーマンスも好評、
アジアの風を吹かせたステージは大盛況だった。
chieAP

エイジアンパラダイス 】 まだお持ちでない皆さん必見!
d9fe73cd89623407ba2b60a0d8f5db0d
「海にでよう」「エイジアン・パラダイス」の2曲を収録したDVD+写真集。
商品価格2,500円(+送料500円)のところ、今回は500円OFF。
2,500円(税込+送料込)でお届けします。今がチャンス!

②メール:info@dmj.fm
③Tel:011-623-6680/070-5463-6776
④FAX:011-623-6664
ほか、Facebookからのメッセージ、メンバーへのご連絡にて承ります。

今でも「昔会場で売っていた〇〇CDある?」などとお問合せを頂きますが、
すでに無くなっていることも。
この機会ぜひ一冊お手に入れてはいかが。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ



© HOKKAIDO UTATABIZA. ALL RIGHTS RESERVED.